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C#開発の準備を整える (1/4)

■C#と.netの関係

C#(シーシャープ)は、マイクロソフトが開発したプログラミング言語です。……と説明しただけで、マイクロソフトアレルギーの人は「ポチッ」とブラウザを閉じてしまうかも知れませんね。でもまあ、ちょっと待って。

C#は、マイクロソフトが開発し、多くのマイクロソフト製品で採用されています。Windows 8はもちろんですが、そのまえのVistaや7の頃から、開発の基本はC#でした。そしてWindows Phone。タブレットのWindows RTなども当然C#で開発します。またマイクロソフトのサーバー環境であるASP .netでもC#は使われています。そうそう、XBOXのゲームもC#で作れるんですよ。

サーバーからPC、ゲーム機にスマホやタブレットまで、気がつけばあらゆるところにマイクロソフト製品があり、それらすべてでC#が使われている、という状況になっています。――なぜ、マイクロソフト製品ではこんなにC#が使われているのか。それは、C#が「.net framework」というフレームワークと密接な関わりがあるからです。

.net frameworkというのは、アプリケーションに必要なさまざまな機能を使いやすくまとめたフレームワークです。それまで、Windowsの開発では、複雑でややこしいAPIを駆使したプログラミングが必須でしたが、もっと簡単にさまざまな機能を利用できる仕組みとして.net frameworkを開発し、これを利用してWindowsの開発を行えるようにしました。そしてこの.net frameworkがなかなか使えることがわかったため、スマホやサーバー環境などにも移植していき、「マイクロソフト製品は、とにかく.net frameworkがわかればどのプラットフォームのアプリケーションも作れる」というようにしていったのですね。

この.net frameworkの標準的な開発言語が「C#」なのです。というより、C#.net frameworkとともに開発された言語であり、両者はセットで誕生したのですね。アプリケーションの機能を提供するフレームワークと、それを使ったプログラムを開発する言語。いわば車輪の両輪のような関係なのです。

また開発には、Windows用の開発言語として名高い「Delphi」の開発陣が大勢参加しており、言語仕様のかなりの部分をDelphiから持ってきています。言語としてもかなりしっかりとしたものなのです。

この連載では、C#の言語としての基本的な使い方について説明をしていきます。ウインドウを表示してマウスで操作するようなちゃんとしたものではなくて、基本は「コマンドラインで実行するとなにか動く」といった地味~なものが中心となるでしょう。特定のプラットフォームの機能に依存するようなものでなく、C#という言語をしっかりと学ぼう、という考えて進めたいと思います。


(by. SYODA-Tuyano.)

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