開発環境を整えよう (3/6)
作成:2012-01-02 08:50
更新:2013-04-09 10:13
更新:2013-04-09 10:13
■ローカルのRails開発環境を整える
では、最初の「ローカル環境で開発する」というスタイルの準備についてまとめていきましょう。ローカルでRails開発を行うには、基本的に3つのソフトウェアが必要です。それは「Ruby」「Rails」「開発ツール」です。まずは、開発ツール以外の「開発のための環境」部分から用意していきましょう。
※以下の説明は、この後に触れる「Heroku Toolbelt」を使わない場合の手順です。Heroku Toolbeltを利用する場合は、これらの作業は一切不要です。すべてすっ飛ばして、この後の説明に進んでください。
1. Rubyは「RubyInstaller」を使う
まず、何はともあれ必要なのが「Ruby」本体ですね。Rubyは本来、Linux用のプログラムとして開発されましたが、現在ではWindowsで動かすためのソフトウェアもいくつか登場しています。中でも一番のおすすめは「RubyInstaller」というパッケージです。
http://rubyinstaller.org/downloads/
ここで各バージョンのパッケージが配布されていますので、利用したいバージョンのリンクをクリックしてダウンロードして下さい。このRubyInstallerの最大の魅力は、とにかくインストールが簡単なことです。専用のインストーラ形式になっており、Windowsユーザーならお馴染みのインストールプログラムでインストールすることができます。
インストーラは、起動してそのままデフォルトの設定で進めていけば問題なくインストールできます。途中、「Add Ruby executables to your PATH」というチェックが現れますのが、これは必ずONにしておきましょう。環境変数pathにRubyのパスが追加されます。
ちなみにMac OS Xの場合、Rubyはインストール済みですのでそのまま使えるはずです。
2. Railsのインストール
続いて、Railsフレームワークのインストールです。これは、Rubyに用意されている「RubyGem」というプログラムを使ってインストールします。コマンドプロンプトを起動し、以下のように実行してください。
またMac OS Xの場合、アクセス権の関係でsudoする必要があります。ターミナルを起動したら、
3. Heroku/Rakeのインストール
続いて、Herokuへのデプロイなどの作業を行うための「Heroku」というプログラムをインストールします。これもコマンドで作業します。
4. デバッガのインストール
これは、まぁインストールしなくとも問題はありませんが、デバッグ作業をしやすくするために入れておいたほうが良いでしょう。インストールは、Railsと同様にRubyGemで行えます。
5. gitのインストール
続いて行うのは「git」というプログラムのインストールです。これは、分散型バージョン管理プログラムと呼ばれるもので、ネットワーク経由でさまざまな人間がプログラムを修正したりするのを管理するためのものです。Herokuは、このgitを利用してプログラムのファイルを管理しているため、インストールしておく必要があります。
gitは基本的にLinux用のプログラムですが、Windows版のgit「msysgit」がGoogle codeにて配布されていますのでこれを利用するのがいいでしょう。
http://code.google.com/p/msysgit/downloads/list
ここから「Git-〇〇.exe」というファイル(〇〇はバージョン名)をダウンロードし、インストールします。いくつかのバージョンがありますので、中でなるべく新しいものでかつ「preview」と表示されていないものをダウンロードしましょう。
ダウンロードしたファイルはインストーラになっていますので、そのままインストールするだけです。
6. PostgreSQLのインストール
Herokuは、PostgreSQLというSQLデータベースを採用しています。ですので、もし可能であればこのデータベースもインストールしておくとよいでしょう。Railsでは、開発環境ではsqliteを使い本番ではPostgreSQLを使う、というように開発時に別のデータベースを使うこともできるので必ずしも必要ではありませんが、ローカルでも同じ環境で試したいという人も多いでしょう。
http://www.enterprisedb.com/crossover-postgresql
ここから、各プラットフォームごとにインストーラがダウンロードできます。Windowsは、32bitと64bitの2種類があるのでそれぞれの環境にあわせたものをダウンロードしましょう。プログラムはインストーラ形式になっているので、後は起動してインストールするだけです。なお、PostgreSQLのインストールでは、superuserとpasswordを設定する必要があるので、これらは忘れずにどこかに記しておいてください。
――とりあえず、「Ruby」「Rails」「heroku」「rake」「git」の5つは必ずインストールしてください。後は、必要に応じて……と考えてよいでしょう。
……ここまで読んで、正直なところ「面倒くせえなぁ」と思った人も多いはずです。確かに、Railsの環境整備、更にはクラウドサービスを利用するための準備というのは面倒です。
が、実をいえば、Herokuを利用するなら、もっと簡単便利な方法があります。それは「Heroku Toolbelt」というプログラムを利用するのです。
Heroku Toolbeltは、Herokuが用意する「Heroku利用のために必要なプログラムをすべてまとめてインストールしセットアップしてくれるプログラム」です。これは以下のアドレスから配布されています。
https://toolbelt.heroku.com/
このHeroku Toolbeltは専用インストーラになっており、簡単にインストールが行えます。このプログラムには「Ruby」「Rails」「Git」といったものがすべて揃っており、これをインストールすれば、別途RubyやGitを用意する必要はありません。また細かなパッケージのバージョン違いなどによる不具合などもありませんので、ビギナーは特にHeroku Toolbeltの利用をお勧めします。
※以下の説明は、この後に触れる「Heroku Toolbelt」を使わない場合の手順です。Heroku Toolbeltを利用する場合は、これらの作業は一切不要です。すべてすっ飛ばして、この後の説明に進んでください。
1. Rubyは「RubyInstaller」を使う
まず、何はともあれ必要なのが「Ruby」本体ですね。Rubyは本来、Linux用のプログラムとして開発されましたが、現在ではWindowsで動かすためのソフトウェアもいくつか登場しています。中でも一番のおすすめは「RubyInstaller」というパッケージです。
http://rubyinstaller.org/downloads/
ここで各バージョンのパッケージが配布されていますので、利用したいバージョンのリンクをクリックしてダウンロードして下さい。このRubyInstallerの最大の魅力は、とにかくインストールが簡単なことです。専用のインストーラ形式になっており、Windowsユーザーならお馴染みのインストールプログラムでインストールすることができます。
インストーラは、起動してそのままデフォルトの設定で進めていけば問題なくインストールできます。途中、「Add Ruby executables to your PATH」というチェックが現れますのが、これは必ずONにしておきましょう。環境変数pathにRubyのパスが追加されます。
ちなみにMac OS Xの場合、Rubyはインストール済みですのでそのまま使えるはずです。
2. Railsのインストール
続いて、Railsフレームワークのインストールです。これは、Rubyに用意されている「RubyGem」というプログラムを使ってインストールします。コマンドプロンプトを起動し、以下のように実行してください。
gem install railsこれで、RubyGemによりRailsがダウンロードされインストールされます。もし、コマンドが理解出来ないといったエラーが出た場合は、環境変数pathにrubyのパスがきちんと追加できていないかも知れませんので確認をしてください。
またMac OS Xの場合、アクセス権の関係でsudoする必要があります。ターミナルを起動したら、
sudo gem install railsと実行してください。実行後、管理者のパスワードを求められるので入力してください。後は同じです。
3. Heroku/Rakeのインストール
続いて、Herokuへのデプロイなどの作業を行うための「Heroku」というプログラムをインストールします。これもコマンドで作業します。
gem install herokuこれでインストールが実行されます(Mac OS Xでは例によってsudoしてください)。また、「Rake」というプログラムも同様にしてインストールを行います。
gem install rakeこれでRailsとHerokuがらみのプログラムはひと通り組み込まれたことになります。
4. デバッガのインストール
これは、まぁインストールしなくとも問題はありませんが、デバッグ作業をしやすくするために入れておいたほうが良いでしょう。インストールは、Railsと同様にRubyGemで行えます。
gem install ruby-debug-ideこれでインストールが実行されます。Mac OS Xの場合は例によってsudoしてやります。これにより、後述する開発ツールでのデバッグが可能になります。
5. gitのインストール
続いて行うのは「git」というプログラムのインストールです。これは、分散型バージョン管理プログラムと呼ばれるもので、ネットワーク経由でさまざまな人間がプログラムを修正したりするのを管理するためのものです。Herokuは、このgitを利用してプログラムのファイルを管理しているため、インストールしておく必要があります。
gitは基本的にLinux用のプログラムですが、Windows版のgit「msysgit」がGoogle codeにて配布されていますのでこれを利用するのがいいでしょう。
http://code.google.com/p/msysgit/downloads/list
ここから「Git-〇〇.exe」というファイル(〇〇はバージョン名)をダウンロードし、インストールします。いくつかのバージョンがありますので、中でなるべく新しいものでかつ「preview」と表示されていないものをダウンロードしましょう。
ダウンロードしたファイルはインストーラになっていますので、そのままインストールするだけです。
6. PostgreSQLのインストール
Herokuは、PostgreSQLというSQLデータベースを採用しています。ですので、もし可能であればこのデータベースもインストールしておくとよいでしょう。Railsでは、開発環境ではsqliteを使い本番ではPostgreSQLを使う、というように開発時に別のデータベースを使うこともできるので必ずしも必要ではありませんが、ローカルでも同じ環境で試したいという人も多いでしょう。
http://www.enterprisedb.com/crossover-postgresql
ここから、各プラットフォームごとにインストーラがダウンロードできます。Windowsは、32bitと64bitの2種類があるのでそれぞれの環境にあわせたものをダウンロードしましょう。プログラムはインストーラ形式になっているので、後は起動してインストールするだけです。なお、PostgreSQLのインストールでは、superuserとpasswordを設定する必要があるので、これらは忘れずにどこかに記しておいてください。
――とりあえず、「Ruby」「Rails」「heroku」「rake」「git」の5つは必ずインストールしてください。後は、必要に応じて……と考えてよいでしょう。
■「Heroku Toolbelt」を使えば一発で環境整備!
……ここまで読んで、正直なところ「面倒くせえなぁ」と思った人も多いはずです。確かに、Railsの環境整備、更にはクラウドサービスを利用するための準備というのは面倒です。
が、実をいえば、Herokuを利用するなら、もっと簡単便利な方法があります。それは「Heroku Toolbelt」というプログラムを利用するのです。
Heroku Toolbeltは、Herokuが用意する「Heroku利用のために必要なプログラムをすべてまとめてインストールしセットアップしてくれるプログラム」です。これは以下のアドレスから配布されています。
https://toolbelt.heroku.com/
このHeroku Toolbeltは専用インストーラになっており、簡単にインストールが行えます。このプログラムには「Ruby」「Rails」「Git」といったものがすべて揃っており、これをインストールすれば、別途RubyやGitを用意する必要はありません。また細かなパッケージのバージョン違いなどによる不具合などもありませんので、ビギナーは特にHeroku Toolbeltの利用をお勧めします。
(by. SYODA-Tuyano.)
※プログラムリストが表示されない場合
AddBlockなどの広告ブロックツールがONになっていると、プログラムリスト等が表示されない場合があります。これらのツールをOFFにしてみてください。
●プログラム・リスト●
※下図は、Heroku ToolbeltのWebページ画面。
※関連コンテンツ