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初心者のためのRuby on Rails3入門:

開発環境を整えよう (1/6)

作成:2012-01-02 08:42
更新:2012-01-02 08:42
■RubyとRails
Rubyという言語は、あまたあるスクリプト言語の中でも一種独特の地位を築いています。それは、Rubyという言語の面白さもあるでしょうが、やはりなんといっても大きな力となっているのが「Ruby on Rails(以下、Rails)」というフレームワークの存在でしょう。

Railsは、Webアプリケーション構築のためのフレームワークです。今でこそ、この種のフレームワークはさまざまな言語で出回っていますが、その元祖とも言えるのがRailsなのです。Railsが登場した当初、Web開発者の受けた衝撃は想像を絶するものがあったのです。それまで多くの技術者が四苦八苦して組み立てていたWebアプリの骨格をものの十数分で構築してしまうRailsのパワーは、Webアプリ開発の方式を根本から変えてしまった、といってよいでしょう。

その後、多くの言語で、Railsと同じ方式をとったフレームワークが次々と登場しました。これら「Rails流・Rails風」ともいえるフレームワークにより、Webアプリケーション開発は新しい次元に入った、といってよいでしょう。またRailsの登場により、それまでマイナーな印象のあったRubyが一躍メジャー言語の仲間入りを果たした、といってもよいでしょう。

■Railsのバージョンについて

現在、Railsは何度かのメジャーバージョンアップを果たし、「Rails3」と呼ばれるバージョンが一般的に用いられています。2011年末現在、ローカル環境でRailsをインストールすると「3.1.1」というバージョンがインストールされますので、これをベースに説明を行います。

なお、オンラインIDEによるクラウド開発についても触れる予定ですが、これで取り上げるeXo IDEというオンラインIDEでは、2011年末時点で3.0対応のようです。したがってこちらは3.0ベースで説明を行います。Rails3であれば、3.0も3.1も基本部分はそう大きな違いはありませんから、入門レベルでは問題なく学習できるでしょう。


■Railsアプリと「Heroku」について

実際に業務などで開発を請け負っているところがRailsを採用することは多々あっても、ごく一般のアマチュアWebクリエーターが「それじゃオレもRailsで……」と挑戦しようとすると、これが意外に難関であることに気がつくはずです。

まず、開発環境の問題。Rubyは基本的にLinuxでの利用を前提に開発されており、Windowsなどでは今ひとつ環境が整備されていない感じがあります。またRailsは、コマンドラインでの操作を行うように設計されており、このあたりもあまりコマンドに慣れていないWindowsユーザーには入りにくいところがありました。またRailsに対応した開発ツールなども今まであまり充実していませんでした。

そして何よりの問題は「Rails対応のWebサイト構築サービスがほとんどない」ということでしょう。自分でサーバーを建ててRailsアプリを公開する、などというのは個人の手に余ります。といってレンタルサーバーでRailsが利用できるところなど数えるほどしかありません。あっても大半はLinuxベースの操作をマスターする必要があったりしました。

このような状況では、とてもアマチュアが手を出すことなどできません。――が、状況は変わります。Windowsでも、RubyRailsを利用する環境が整い、またRailsに対応した本格開発ツールも「Aptana Studio」といったものがフリーで使えるようになりました。そしてレンタルサービスでは、セールスフォースによる「Heroku」が本格運用を開始しました。

Herokuhttp://www.heroku.com/)は、PaaS(Platform as a Service)と呼ばれる、アプリ構築の基盤を提供するサービスです。この種のサービスには、例えばGoogleの提供するGoogle App Engineなどが有名ですが、Herokuの名が知られるようになったのは、標準でRailsアプリ環境に対応していたことです。Herokuを使えば、Railsで開発したアプリを誰でも公開することができるのです。しかも、ディスクとデータベースの使用量が一定範囲内ならば、誰でも無料で使うことができます。

■Herokuって使えるの?

「……でも、Herokuなんてあんまり聞いたことないよ? そんなマイナーなところ、まともに使えるの?」と思った人。いえいえ、Herokuは、実は非常にメジャーなPaaSなのです。なぜなら、Herokuは、「Facebookアプリ開発の標準環境」なのですから。

Facebookで採用しているぐらいですから、サービスとして安定して利用できることは間違いありません。また運営しているのはセールスフォースというクラウドサービスの老舗企業であり、更にHerokuRubyの開発者である松本ゆきひろ氏を迎えるなどしてRubyのためのPaaSを本気で推進していくつもりのようで、この先、長くサービスを提供し続けてくれることが期待できるでしょう。

このHerokuの登場により、個人でWeb作成を行なっている一般ユーザーも、手軽にRailsアプリを作成し公開できるようになった、といってよいでしょう。Google App EnginePythonJavaの開発を個人に開放したように、HerokuによりRubyRailsが個人の手に解放された、といっても過言では(……ちょっとあるけど)ないでしょう。


 

※プログラムリストが表示されない場合

AddBlockなどの広告ブロックツールがONになっていると、プログラムリスト等が表示されない場合があります。これらのツールをOFFにしてみてください。

※下図――Herokuのサイト。誰でもサインアップし、Railsによる開発が行える。



 


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