Mavenで開発をするならば、まず最初に行うべきは「プロジェクトの作成」です。これは、Mavenのコマンドを使って行います。早速やってみましょう。

コマンドプロンプトまたはターミナルを起動し、プロジェクトを作成する場所にカレントディレクトリを移動します。「cd Desktop」とすればデスクトップに移動します。ここで、以下のようにコマンドを実行して下さい。

mvn archetype:generate

しばらく待っていると、ずら～～っとテキストが出力されていきます。これは、利用可能なプロジェクトのテンプレートのリストです。千以上あるので、Mavenに慣れていない内はこれらは無視してください。

そのままEnterまたはReturnキーを押すと、maven-archetype-quickstartというテンプレートが選択されます。

これは、Mavenでプロジェクトを作成する際のクイックスタート用テンプレートです。Mavenでプロジェクトを作る場合の一番基本となるものと言って良いでしょう。このmaven-archetype-quickstartを選択すると、順にプロジェクトの情報を尋ねてくるのでそれらを入力していきます。

・maven-archetype-quickstartのバージョン

Choose org.apache.maven.archetypes:maven-archetype-quickstart version:
1: 1.0-alpha-1
2: 1.0-alpha-2
3: 1.0-alpha-3
4: 1.0-alpha-4
5: 1.0
6: 1.1
Choose a number: 6:

まず最初に、maven-archetype-quickstartのバージョンを尋ねてきます。デフォルトで最新バージョンが選択されているので、そのままEnterまたはReturnを押して下さい。

・グループID

Define value for property 'groupId': :

グループIDというのは、プロジェクトを作成する個人または団体を示すIDです。ここでは、サンプルとしてcom.tuyano.libroと入力しておきます。

・アーティファクトID

Define value for property 'artifactId': :

アーティファクトIDは、作成するプロジェクトのIDです。開発するこのプログラムに割り当てるIDと考えて下さい。ここでは、サンプルとして「SampleMavenApp」としておきます。

・バージョン

Define value for property 'version':  1.0-SNAPSHOT: :

プログラムのバージョンを指定します。デフォルトでは、「1.0-SNAPSHOT」となっているので、これはそのままでいいでしょう。何も入力せずEnterまたはReturnしてください。

・パッケージ

Define value for property 'package':  com.tuyano.libro: :

プログラムを配置するパッケージを指定します。デフォルトではグループIDがそのまま設定されているでしょう。特に問題なければそのままEnterまたはReturnして下さい。

・入力の確認

Confirm properties configuration:
groupId: com.tuyano.libro
artifactId: SampleMavenApp
version: 1.0-SNAPSHOT
package: com.tuyano.libro
 Y: :

これまで入力した内容が表示されます。問題なければ、そのままEnterまたはReturnすればプロジェクトを作成します。問題がある場合は「n」と入力しEnter/Returnすれば、再入力ができます。

※下図：mvn archetype:generateでプロジェクトを作成するところ。