考えてみると、Syohizeiクラスには「値を設定するメソッド」「税込価格を計算するメソッド」はありますが、「プログラムを実行したら、最初にこれこれこういう処理をする」ということは書いてありません。これじゃあ実行できるはずがありません。なにしろ、「何を実行すればいいかわからない」のですから。

では、そのための処理を追加したものをあげておきましょう。下のリストに掲載しておきます。

ソースコードを修正したら、またコマンドプロンプトからjavacでクラスファイルを作って、javaで実行してみましょう。今度は、ちゃんと実行できます。そして「12915.0」といった結果が表示されます。今回は、新たにこういうメソッドが追加されていますね。

public static void main(String[] args){……略……

これは「mainメソッド」といって、プログラムを実行したとき最初に一度だけ呼び出されるメソッドなのです。クラスに用意されているメソッドと違って、これは「Javaで、こう書いてこういう働きがある、とあらかじめ決められているメソッド」です。

ここでは、publicの他に「static」というのがありますが、これは「クラスから直接呼び出して実行できます」ということを意味します。また引数は「String[]」というように、Stringの後に[]記号が付いていますが、これは「配列」を意味します。配列というのは、同じ種類の値をたくさんまとめて扱える特別な値です。

まぁ、今回のものは特別なメソッドなので、１つ１つの単語の意味より「こう書くんだ」と丸暗記してしまいましょう。

public class Syohizei {
	public int price;
	
	public static void main(String[] args){
		Syohizei obj = new Syohizei();
		obj.setPrice(12300);
		double kekka = obj.getZeikomi();
		System.out.println(kekka);
	}
	
	public void setPrice(int n){
		price = n;
	}
	
	public double getZeikomi(){
		double kekka = price * 1.05;
		return kekka;
	}
}