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初心者のためのUnreal Engine ブループリント入門

物理エンジンと衝突処理 (2/7)

作成:2015-03-14 10:32
更新:2015-03-14 10:53

■アクタに物理エンジンを適用する

では、実際に物理エンジンを使ってみましょう。コリジョンを設定したスタティックメッシュをレベルに組み込み、表示させて下さい。これを物理エンジンで動くようにしてみましょう。これにはいくつかの設定が必要になります。詳細パネルから以下の項目を確認しましょう。

●「可動性」をムーバブルに
詳細パネルには、「可動性」という項目があります。これは、そのスタティックメッシュが固定されているか動かせるかを指定するものです。物理エンジンを使って動かす場合は、当然ですが「ムーバブル」に設定して動かせるようにしておく必要があります。

●「Physics」の設定
その下には「Physics」という表示があるでしょう。これが物理エンジンの利用に関する項目です。けっこうたくさんの項目があるので、とりあえず以下のものだけ覚えておけばいいでしょう。

Simulate Physics――これが物理エンジンをON/OFFするものです。このチェックをONにすれば物理エンジンが適用されます。
Auto Weld――これは複数のスタティックメッシュを「溶接」するものです。親のオブジェクトに物理的な力が加わったとき、そこに組み込まれている子オブジェクトも同じように力が加わった形で処理されます。
Start Awake――レベルがスタートした際に自動的に物理エンジン機能をスタートさせます。
Locked Awake――X, Y, Zのいずれかの方向にロックするものです。ロックすると、力が加わってもその方向には回転せず、向きを保ったままになります。
Enable Gravity――重力の影響を受けるかどうかを指定します。ONにすると、重力が働くようになります。重力は、物理エンジンのON/OFFとは別に設定される、ということは忘れないで下さい。
Center of Mass Offset――これは質量の中心位置を指定するものです。デフォルトではコリジョンの中心地点に設定されています。ここの値を増減することで、中心から質量の中心を移動させることができます。
Mass Scale――質量を増減します。1.0がデフォルトで、これより大きくすると比重が大きくなっていきます。(つまり同じ大きさでも重くなる)

とりあえず、「可動性ムーバブルに」「Simulate PhysicsONに」「Start AwakeONに」「Enable GravityONに」、この4つをチェックして下さい。これさえ正しく設定すれば物理エンジンは使えます。

実際にプレイしてみると、物理エンジンを設定したアクタが空中にあると、床まで落下して止まります。重力の影響で下に落ち、床と衝突して停止していることがわかるでしょう。

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